こんにちは。おくたです。
すっかり寒くなってきましたね。
今回は医学部に入ってから医師になるまでの6年間のながれをざっくり解説しようと思います。ただ各大学のカリキュラムは多少異なることがるので、私の大学生のころの内容をもとにお話しできればと思います。
医学部ではどんなことを勉強するのか気になる方に向けて少しでも参考になれば嬉しいです。
医学部は最短でも卒業まで6年かかる
ご存知の方も多いかと思いますが、医学部に入学し、卒業するまでは最短でも6年かかります。そのため医学部に現役合格して6年で卒業するとして、最短24歳から医師として働くこととなります。
医学部の他にも薬学部や歯学部なども6年制の学部となっています。
それでは1年生から6年生までのながれを紹介していきましょう。
1年生
医学部に入学してから最初の1年間は実はそれほど医学の勉強をすることはないです。他の学部生と同じように一般教養の授業を受けて単位を取っていく感じです。
私自身も1年生のころに、経済学や心理学など医学とあまり関係のない分野の授業を履修しました。
たまに医学的な内容の講義があるという感じですが、医学部に入ってやる気満々の1年生にとっては医学部に入ったという感覚はあまり感じられないかもしれませんね。
2年生
2年生になるとほとんどの授業は医学の内容になります。解剖学や生理学など医学の基礎を勉強します。
そして2年生にとって最も大きなイベントは解剖実習です。献体いただいたご遺体を用いて人体の構造を実際に目でみて、手で触れて理解していくものになります。
私自身は解剖実習の初日はとても緊張していましたが、解剖を進めていくにつれ人体の構造や機能の素晴らしさを実感できるようになり、とても有意義で興味深い実習となりました。ご献体いただいた方には本当に感謝ですね。
3年生
3年生では感染症学や公衆衛生学などを学んでいきます。2年生までは正常の人体の構造や機能を学んできましたが、3年生ではいわゆる「病気」について学びます。
また3年生の後半では大学の研究室に所属して、テーマを決め、研究を行い、最後に発表をするということも行います。細菌を培養したり、実験用マウスに薬を投与して行動を観察したりなど様々なテーマの研究があります。
4年生
4年生では実際の臨床の現場で必要な疾患や解剖の知識を各分野ごとに学びます。例えば循環器や呼吸器、脳神経などの各論を勉強します。
そして4年生の最大のイベントはCBTとOSCEとよばれる試験です。
CBTはコンピューター上で行う試験で、自分自身が学んだ医学知識が試されるものとなります。またOSCEというのは臨床能力試験のことで、実際に適切に診察や処置を行えるかという実技試験になります。この2つの試験を合格しなければ5年生の臨床実習に進むことはできません。
私自身もCBTとOSCEの日は入学試験並みに緊張したのをよく覚えています。
5年生
CBTとOSCEを乗り越えたらいよいよ臨床実習です。Student Doctorとして実際の医療現場で実習を行います。5年生では1年間を通じて各診療科に実習にいきます。
臨床実習では今まで座学で学んだ内容を実際の現場でどのように活かしているのかや実際の診察や検査、治療の様子を見て学ぶことができます。やはり実際の現場で学ぶと、今まで座学で学んだ内容の重要性がよりリアルに実感できますね。
6年生
5年生での臨床実習を終えた後、6年生では自分が興味を持った診療科を選択し、再度臨床実習を行います。5年生では全ての診療科をまわるため、1つの診療科に1〜2週間程度の実習期間しかありませんんが、6年生で選択した診療科では4週間ほど実習することができます。また実習内容もより高度になることが多く、実際に患者さんに処置を行ったりすることもできます。
私は麻酔科を選択したのですが、手術前に点滴を取ったり、呼吸を補助する手技を行ったり、胃管と呼ばれるチューブを挿入したりなど様々な手技をさせていただきとても充実した実習を送ることができました。
そして6年生では医学部の最後の山場である、医師国家試験があります。国家試験合格にむけて皆必死に勉強します。
そして6年間の課程を完遂し、国家試験を終えると卒業することができます。
まとめ
医学部での6年間の流れについてざっくりですが、紹介していきました。
「医師になりたい!」と思っている学生さんやその保護者の方に少しでも参考になればと思います。
また医学部の受験のことや医学部での生活などについて紹介していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
ここまで読んでいただきありがとうございました〜!
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